2022年1月30日日曜日

STAP細胞の真実 その4

 人の臓器や器官を人工的に作り、人体へと移植しようとする研究は1960年代からすでに始まっていた

1980年代には理論的方向性がある程度固まり、1998年には人の受精卵から取った胚細胞による細胞分化の実験が成功し、これがES細胞と呼ばれるものである

このまま順調に研究が進めば、ES細胞の萌芽を目的の臓器へと培養し、人体へと移植する事が可能となるはずであった

しかし其れには大きな壁が立ちはだかっていた、そもそも析出した胚細胞が分化を始める確率が低い上に、目的とする臓器へと誘導してゆく技術はまだ研究途上、更に分化を始めてもエラーとなって癌化したり奇形化してしまう現象が研究者達を大きく悩ませていた

また、ES細胞は人の受精卵を原資に使う為に、倫理的壁と言うものが大きく立ちはだかる、そのまま順調に生長を続ければ人となるであろう生命の萌芽を摘み、一臓器へと改変しようとする試みは、根本的にキリスト教などの宗教感の強い欧米諸国に置いては倫理的に強く否定されてしまっている

更に、この分化を始めた人胚ES細胞を子宮へと戻せば、理論的には人クローン誕生へと繋がり、この研究自体が欧米諸国に置いては禁止されてしまっている

もしかしたらあまり倫理や人権など考慮しない中○やロ○○辺りでは積極的に研究が行なわれているかもしれない

だがそこでこの倫理的問題を解決するべく開発されたのが、皆さんご存知山中伸弥氏のIPS細胞技術だ

IPS細胞技術に置いては人の体細胞から析出した胚のDNAの配列の中に、外部からレトロウイルスを媒介として4種類の特殊なDNA配列を組み込む事で、細胞分化が始まり、多能性を持つ多機能細胞として誕生させることが出来るという技術だ

ES細胞の様に人の受精卵を使わ無いことから倫理的障壁を越える事が出来るとして、現在でも世界中で研究が進められている

このIPS細胞技術は2008年辺りに確立され、2012年には山中氏がノーベル賞を受賞したことは皆さんご存知の通りだ

だが、このIPS細胞技術に置いても、ES細胞と同じ様に、細胞の癌化、奇形化の問題の解決の目処が立っておらず、今だに実用化の目処は立っていない




次回からはいよいよSTAP細胞の真実に迫ることとなる


つづく

STAP細胞の真実 その5

日本のミステリーまとめ


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