2020年6月3日水曜日

飯山式乳酸菌農業 2


飯山式乳酸菌農業は本当にローコストで素晴らしい結果が得られるので、プロ農家が取り入れれば本当に良いのに、広まらないのは残念だなーと何時も思っている

乳酸菌やっていてひとつ残念なことは、いくらでも思い通りの量を培養する技術は獲得したが、耕運から作付の時期を過ぎると後はたまの散水噴霧に混ぜるだけなので、多量の必要がなくなって作れなくなってしまうこと

私は遊休田んぼを借りて畑に転換して使っている。借り主には硬板層を破壊してしまうので、田んぼには戻せなくなるよと確認の上借りている

田んぼの転用だが、一年目は兎に角土作りと諦めて作付する。雨が降れば水が引かず水びたしのような状態なんで。スイートコーンは他の作物よりも大きくなり、茎や葉っぱの残痔も多いのでそのまま鋤き込むことで2年目以降の土の土台になる。当然乳酸菌の効果で団粒構造となり、3年目位にはもうフカフカで申し分の無い畑となっている

田んぼの畑転用に悩んでいる場合、もし畑に余裕があれば緑肥としてひまわりを栽培して鋤き込めば良い畑に出来はず。また、動物性有機物に抵抗がある場合だが、私が鶏糞を使う理由は、肥料としてのチッソリン酸カリの供給はもちろんだが、乳酸菌が発酵するための餌という意味合いの方が大きい。乳酸菌培養には糖蜜が欠かせないが、畑に投入した後も餌となる有機物のあるなしでは、その活躍に大きな違いが出る。有機肥料でたっぷりと餌を与えることで、土壌の発酵、改良も急速に進む

実はある田んぼを転用してからの3年目の昨年、天候不順と多忙により、そこの畑の作付を諦めてほって置いた。耕運も勿論施肥もせずにほったらかし。そうしたら隣合わせの遊休畑は普通に30センチ位の雑草で覆われていたが、乳酸菌をやっていた私の畑は3メートル級の雑草がジャングルのように生い茂り本当にびっくりした。化成肥料は即効性、その場かぎりでの効き目に対して、乳酸菌鶏糞の有機肥料はじわじわと効果が現れ、余った部分は翌年以降も持ち越して有効であると思われる


#農業 #乳酸菌 #飯山一郎 #有機栽培



2020年6月2日火曜日

飯山一郎式乳酸菌農業

ボシは趣味で3反スイートコーンを作っていて、近隣の道の駅を中心に出荷している。 

故飯山一郎氏の乳酸菌農業をネットで知り、乳酸菌農業について色々と勉強した。そこでこれまで学び実践してきた乳酸菌農業について、一旦まとめて発表したいと常々考えていたので、ブログにまとめてみた。これから乳酸菌農業に取り組みたいと思う方の参考になればと思う

飯山式乳酸菌農業に至った経緯は、とにかく省力化、手間を省くことと、低コストでの高収益化を実現したい為

有機乳酸菌農業では米ぬかや籾殻を使ったぼかし肥料の作製もあげられるが、家庭菜園レベルの数十キロ位でしたらそれもあり

ただ、1反を超えて数百キロからトンレベルのぼかし肥料作製となると、資材、場所、作製手間、施肥手間を考えると非常に時間と手間がかかる 。また、タイヤブルやダンプなどの重機も必要になってくる。

その点飯山式は液体の乳酸菌を大量にそのまま投入するので、作製培養もポリタンクでOK、施肥もエンジンポンプのみでOKと省力化が大変魅力となる

以下引用)


化成肥料や農薬を使わない無農薬有機農業というのは、じつは、非常にむずかしい。
いろんな農法が提唱されてきたが一朝一夕で身につくものではない。
しかし! 鷲が言うことを素直な気持ちで実践すれば、おどろくほど豊かな収穫が実現できる。
鷲の農法は、まことにシンプルであり、だれでも農業のプロになれる方法だ。
どうすればEーのか? どんなことをすれば成功するのか?
その農業の真髄、農法の真理は、大量の乳酸菌と塩(しお)を農地に投入し、浅く耕すことである。これだけでEー。
乳酸菌の大量培養は、1万円くらいで買える500リットルのポリタンクにクズ玄米10kgと、糖蜜2%、粗塩1%を入れて毎日撹拌すれば、3~4日で乳酸菌液ができる。
500リットルのポリタンクは、農地の規模に合わせて、2個→3個と増やせばよい。
pHが3.5くらいになって乳酸菌液が出来たら…、塩を撒いておいた上に、たっぷりと乳酸菌原液を散布する…。
あとは、種を蒔くなり、苗を植えればEー。 これだけで、豊かな収穫が期待できるのだ。
乳酸菌と塩(しお)だけの飯山式農法は、既存の農業者も是非とも試してみて欲しい。
農協には大反対されるだろうが… (爆)


引用終わり)

スイートコーンは典型的な肥料食いの作物と言われていて、たい肥を施すことももちろんだが、化成肥料をどれだけ投入するかも良いもろこしを作る為には欠かせないと教わった

ただ、土壌改良たい肥や化成肥料はなかなかの金額で、家庭菜園レベルでしたらたいしたことはないが、営農レベルだとかなりの金額の負担が悩みの種

そこで私なりの飯山式乳酸菌の培養方法とは

最終的に500L のポリタンクで培養。ただいきなり500L ではなく、最初は20L 位から始め、50L 、100L 、200L 、500L と段階をふんで培養を行う

培養資材だが、玄米3%、糖蜜2%、塩1%、位が基準になる。最初はくず玄米をネットで10キロ2000円位とか購入していた。それもなかなか馬鹿にならないのでひらめきからコイン精米所併設で無料で手に入る籾殻を玄米の代わりに使ってみた。結果は良好、用は乳酸菌が豊富に手に入れば良いわけで、玄米使用と遜色なく籾殻のみで乳酸菌の培養が出来る。投入量もバケツで半分位とか適当でOK。さらに庭の雑草スギナなどを一掴み程度加えることで、活性が上がるようだ

糖蜜はネットで25キロ6000円弱で購入。これについては今のところ手軽に変わるものが無いので使っている。ただ、2%だと例えば500Lに対して10キロとばかにならない。現状ではケチって1パーセント弱を適当に投入しているが、結果は良好、もし活性が上がらなかったら足すくらいのつもりでとにかく少な目少な目の使用で大丈夫

塩はネットで海塩並塩を25キロ2200円位を使用

これらを総量に応じた料を投入して撹拌するだけで乳酸菌溶液が簡単に作れる。PHカウンターで3.5位までは容易に行くことが出来る

この乳酸菌の使い方だが、本来は畑を耕うんする際に全面に散布して土壌の発酵を促すことが理想となる。ただ乳酸菌農業をやっていての一番の課題はとにかく雑草の勢いが凄くなってしまうこと。営農だったら柵間に除草剤をまくことで抑えるが、それはやりたくないので、耕うん時には撒かない。柵を立てる際にビ二ールマルチの下にピンポイントで撒くようにする。それでも広がるので雑草の刈り取りは欠かせない作業

柵を立てる際には、肥料分として鶏糞のみを使用。この鶏糞と乳酸菌の相性が非常に良いように感じる。自然農法で肥料分は全く投入しないという考え方もあるが、私はやはり必要と考える。発酵鶏糞として売られていても基本未熟なものが多く、匂いや腐敗、温度等々化成肥料に比べての使い難さで営農農家では敬遠されたりもするが、乳酸菌との組み合わせで全て解決すると考える。なにしろ安価。ホームセンターで1袋15キロ110円で売られている。これを柵10m辺り1袋くらい、恐らく通常施肥量の3~4倍位にはなるが、ここにエンジンポンプで乳酸菌原液をたっぷりとかけて、だいたい10m辺り30L位、マルチをする。施肥はこの鶏糞と乳酸菌のみ、他の資材を使わないことで手間と金額の大幅な削減に役立つ

乳酸菌散布には300Lのポリタンクを使用。主タンクから散布用のタンクに移しかえる際には必ず追い塩をする。追い塩を加えることで乳酸菌の活性が上がった状態で畑に投入出来る。500Lから散布用に移し替えたあとの200L原液に加水して500Lに戻し籾殻、糖蜜、塩を適当に投入すれば2、3日で乳酸菌溶液が培養でき、どんどん使うことができる。この際、同じタンクの溶液をどんどん伸ばしてゆくと伸ばすにしたがって活性が落ち、どこかで全滅、PHが上がらなくなってくることがあるようだ。それを避けるために、主タンクとは別に40L位の小さいタンクで同じように乳酸菌を同時に培養。主タンクを培養する際にここから30L位とって種菌として混ぜることで活性を維持できるようだ。飯山氏はこの方法を乳酸菌培養の秘儀と言っていた

飯山氏は畑に塩を撒くことも提唱されていた。私の考えだが、海水の塩分濃度は約3.5%、その十分の一程度0.35~0.5%程度だったら作物にとって問題無い、と言うよりもむしろミネラル補給の為に必要だと考える。そこで乳酸菌散布や散水する際には必ず塩を加えるようにしている。100Lにたいして500ℊとかになるので結構な量で驚くかもしれない

乳酸菌と鶏糞だけで非常に良好な結果が得られているので、乳酸菌農法の一つとして紹介する


#乳酸菌 #飯山一郎 #有機栽培 #農業